地産地消!活かせ大分の地域資源
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由布市が誕生して早や9年。決して住民が望んだ合併ではなかったにしろ、折角、三つの町が一つになった以上は、その成果をどう出していくか、由布市の未来創造に向けて関係者あげて本気で取り組まなければ何のための合併だったかということになりかねません。
挾間町については、庄内、湯布院の人口減少、特に少子化が進む中、合併当時より人口も出生数も増えて、他の二町の落ち込みを大きくカバーしています。
「日本創成会議」の出した将来の人口予測は大変ショッキングなものですが由布市の将来がそうならないためにも挾間町の人口増には大きな期待がかかります。
挾間町は、県都大分市や別府市にも隣接する地の利に恵まれ、気候も温暖で大分医大をはじめ地域の医療や介護などの施設が充実しているだけでなく、幼児教育などの子育て環境も整っており、教育文化の水準そのものに高いものがあります。また、商業やベンチャー企業などの進出もあり、加えて郷土の食文化を大切にする豊かな地域コミュニティなど自主自立の気風は正に人々が誇りをもって暮らすに相応しい先進的な地域であると思います。
しかしながら、ただ一点、命の源となる飲料水は憂慮すべきものがあります。詳しいことは記しませんが、給水源となっている大分川の現状は昔と違って膨大な処理費をかけても、なおかつ、不安が残ります。
市選出の県議としても見過ごすことの出来ない問題と考えています。
由布市の将来を考えるときに、人口の一番多い挾間地域の水環境をどうするかは喫緊の課題です。子育て満足度日本一を目指す県にとっても安心して飲むことのできる水の確保はゆるがせにできないことです。
そこで、地元の自治委員の皆様方と一体となって、平成22年に県の助成金等を頂きながら挾間町の水問題研究会を立ち上げました。
構成員は自治委員代表、市議、土地改良区、女性団体、生活グループ、生活学校るぽ、おおいた森林組合参与、挾間振興局長、県議の20名、オブザーバーとして、水の研究に詳しい大分大学の川野田實夫名誉教授を迎え、フォーラムやシンポジウムの開催と併せ、新しい水源供給の可能性について、現地調査を進めてまいりましたが、昨年の9月には行政への強力な働きかけをするための、新たな組織として「挾間町新水源確保期成会」を設立し、会長には挾間町の自治委員会長が就任されています。
上水道は、地方公営企業法に基づいて公共の福祉のために行われるものですが、公営企業である以上は利用者のニーズに的確に応えられるものでなければなりませんし、安い料金で高品質の水が得られる地域と挾間の上水のように、毎年1億以上もの膨大なコストをかけても、なおかつ、飲料水はボトルや汲み水が主という家庭が多くあるようでは市民負担の公平性と平等性が問われます。
水道施設の老朽化やいつ起きるかわからない地震や水害などの自然災害への危機管理の面からも抜本的な対策が望まれます。私共の調査では合併をしたことによって挾間上水道の給水源域が大きく広がり、三町がそろって安全で安心して飲むことのできる水源があることがわかっています。しかも、高い地域からの配水が充分可能で余分なコストをかけることもなくなります。
由布市の全体像を考える中で挾間の上水道問題をどうするか、市民の皆様とともに解決へ向けてアピールしてまいりたいと思います。
由布市選出県議会議員 議長 近藤和義